障害者手帳は発達障害でも申請できるのでしょうか?
発達障害で障害者手帳をもらえない時は、あるのでしょうか?
また発達障害での障害者手帳の取得にはメリットはあるのでしょうか?
発達障害の障害者手帳の取得方法やメリット、取得できる基準と程度、申請するのには診断書が必要なのか?などについて、解説していきたいと思います。
障害者手帳を発達障害で申請して、取得する方法【大人の場合】
大人の方が障害者手帳を発達障害で申請して、取得する方法は以下の通りです。
①市区町村の障害福祉窓口で説明を受け、所定の様式の申請書類をもらう。
②病院の主治医に書いてもらった診断書、顔写真ほか必要書類一式を市区町村の障害福祉窓口に提出する。
・認印やマイナンバー手続き関係の書類が、必要なこともある。
・申請方法は、郵送でもできる場合がある。
・自治体によっては申請から交付まで、概ね1ヶ月半から3ヶ月程度かかることがある。
また、
・2021年現在、発達障害者用の障害者手帳は存在しない。
申請できる障害者福祉手帳の種類
療育手帳 | 精神障害者保健福祉手帳 | |
IQ | 概ねIQ70以下 | 概ねIQ70以上 |
サポート | 比較的手厚い | 療育手帳のほうが手厚い |
※療育手帳または精神障害者保健福祉手帳を、取得することができる。(両方を取得する場合もある)
※IQについては、自治体により異なることもある。
大人の場合、ご自分で申請する際に市区町村の障害福祉窓口の方と相談しながら申請を行っていくことになると思います。
障害者手帳を持っていることで、職場や友人に知らせなければならないという義務はありません。
障害者手帳には後述するメリットもありますので、申請していただいた方が前向きにご活用していただけるかと思います。
以上が、大人の発達障害の障害者手帳の取得方法についてになります。
障害者手帳を発達障害で申請して取得する方法【子供の場合】
子供の場合、障害者手帳は3歳から取れます。
障害者手帳の取得方法は、大人の場合と同じです。
大人と違い子供の場合のお問い合わせ窓口は、役所の「こども家庭支援課」という窓口になることが多いです。
しかし、市区町村の窓口によって異なりますのでお住まいの自治体にお問い合わせいただき、申請してください。
発達障害で障害者手帳をもらうメリットは?
発達障害で障害者手帳をもらうメリットは、利用することで生活の幅が広がったり、社会に参加しやすくなるということです。
障害者手帳の取得は任意ですが、障害者手帳を持つ人を対象とする様々なサービスがあります。
詳しい障害者手帳のメリットに関しては、こちらの記事でも解説しています。

私も日々相談をお受けしている中で、障害者手帳の申請はメリットが多く必要性が大きいと感じています。
以上が、発達障害で障害者手帳をもらうメリットになります。
発達障害で障害者手帳がもらえないとき
「発達障害で障害者手帳がもらえないときがあるのではないか」と不安に思う方もいらっしゃると思いますが、原則申請すれば取得することができます。
2010年に障害者自立支援法が改正され「精神障害者の中に発達障害者が含まれる」と明記されたことも大きいかと思います。
発達障害で障害者手帳を申請するには診断書が必要?
障害者手帳の申請には、医師の診断書が必要となります。
場合によっては診断基準を満たすほど特性が強くないことから、発達障害と認定してもらえないケースもあるかと思います。
私が相談をお受けしている方でも診断書が出ず、主治医を変えて相談したところ適切な診断書が出たという方もいらっしゃいました。
基本的には「心療内科」が診断科となります。(発達障害専門外来を設置しているクリニックもあります)
自分に合った主治医の先生に、よく話を聞いていただくことが良いと思います。
発達障害ADHDで障害者手帳を申請して取得する方法
大人の発達障害の種類としては、
①ADHD
②ASD
③LD
の3つを挙げることができます。
なので、ADHDの方でも先述した申請の仕方で障害者手帳を取得することができます。
発達障害で障害者手帳を取得できる基準と程度
障害者手帳の交付基準や程度は、残念ながら自治体によってばらつきがあります。
発達障害を事由とした「精神障害者保健福祉手帳」の申請は、首都圏の各府県では概ねスムーズに認定・交付されているとのことです。
一方で、これまではうつ病や統合失調症などの事由で申請が多かったために、発達障害を事由とした申請がスムーズに進みづらい自治体が残っている可能性があります。
お住まいの地域でこれまで発達障害の人の手帳判定でどのような傾向があったのか、主治医や支援機関があれば前もって確認することをお勧めしたいです。
発達障害での障害者手帳申請に関するまとめ
今回は、障害者手帳は発達障害でも申請できるのか?また発達障害での障害者手帳の取得にはメリットはあるのか?
ということについて、解説しました。
それぞれの障害者手帳の申請方法は、自治体により細やかな手順や必要書類が異なるが、診断書・必要書類一式を自治体の障害福祉窓口に申請するということ。
子どもと大人の障害者手帳を申請する障害福祉窓口が、異なる場合があること。
発達障害で障害者手帳を取得するメリットは、利用することで生活の幅が広がったり、社会に参加しやすくなるということ。
発達障害で障害者手帳を取得したい場合は、原則申請すれば取得することができるということ。
ADHDでも発達障害の方が申請する方法で、障害者手帳が取得できるということ。
障害者手帳の交付基準や程度は、残念ながらまだ自治体によってばらつきがあるということ。
などを述べました。
より生活しやすくなるように、上手に活用していきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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